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「日本は◯◯の使い方をわかってない」的なSNS論

「日本人はTwitterを違う使い方で使っている」
「日本ではFacebookは間違った使い方をされている」
なんて言葉を聞いたことはありませんか?
前回のエントリーにて、SNSとは現実社会をネット上で表現するやり方だということを書いたのですが、例え同じ道具としても文化の違う場所に持ってくれば使い方が違うなんてことは当たり前のこと
ですがそれだけじゃない理由があるんです

日本人はもうとっくにSNSに飽きているわけです

日本のインターネットブームは長く、実は1997年くらいからずっとインターネットブームなわけです
ADSLやBフレッツと言ったブロードバンド化も猛烈な勢いで整備されましたし、今じゃ当たり前のように使っている携帯電話のインターネット網だってありえないくらいの規模で広がっているわけで、自分たちが思っている以上にIT投資はされているわけです
インターネットブームの火付け役がまず個人ページブーム、その次が難しいHTMLの知識なく個人ページが作れるとばかりにブログブームがやって参ります
その頃、まさに掲示板というのが必須アイテムで、本名でなくともハンドルネームなるものを記入して相手を尊重した投稿しないと違反だとされるネチケットという規範もありました、よく掲示板のところにネチケットという項目でずらり書かれていたのを思い出してくださいませ
これが日本のネット界の規範であったわけで、これらは元々匿名性などあるわけもないパソコン通信からの文化でもあったわけです

さて、時代は進み、ブログブームと同時期にそういう堅苦しいネチケットから解放された場所が提供されました、匿名掲示板の登場です
今では当たり前かも知れませんが、名無しさんという匿名性を保たれた掲示板はまさにネチケットからの解放でした
多少の秘密やプライベートなことでも、また批判や非難、さらには捏造だろうが犯罪予告だろうが、やりたい放題書いてもいいんだ!という開放感あふれる時代です
一方でブームになっていたブログにはコメントやトラックバック機能を狙ったスパムに襲われ、軒並みコミュニケーション機能を失ってしまい混沌とした時代の始まりです
丁度このころにアメリカからSNSなる文化が入ってきました、実はSNSって結構古い物なんですよ

やがてmixiやGREEがサービスを始めます
それまでは海外のSNSを利用するしかなかったので裾野が広がらなかったSNSコミュニティが一気にmixiに集中したわけです
すっかり匿名文化になり、暴走してしまっていたネット界の荒波についていけない初心者なども宿り木的な意味合いを持ってmixiに登録したことと思います
再びmixiによって顔の見える距離のインターネットが復活したことにより、SNSの内海と、匿名性の暴風雨吹き荒れる外海というような住み分けができてきたかと思ったのですが、不思議なことに匿名性を担保されている2chになぜかコテハンなる存在が出てくるわけです
不思議なものですが、匿名の中の自己主張といいますか、結局匿名掲示板も使っているのは人の子と申しますか、結局は人との繋がりを求めるツールに転化していって、最後にはコテハンオフだとかスレッド毎のオフ会などが頻繁に行われるようになり、だんだんと馴れ合いの場となっていくわけです

ちなみに、この匿名掲示板と呼ばれる文化こそが日本以外の(韓国にもありましたが)世界が通過してきていない文化でもあり、これこそが「日本は◯◯の使い方をわかってない」論の根底にあるわけです

やがてネット界は閉塞期に入ります、実名でも匿名でも馴れ合いの日々
今までならば初心者がロクに自分で調べもせずに質問すると
「ググれカス!」「半年ROMってろ!」
と罵倒してコミュニティに入れなかったのですが、馴れ合い期になるとそういう新しい出会いが斬新なのか、代わりにググって上げたりするようになってきます
またSNSの代表格であるmixiに至ってはマイミクの定義がおかしくなり、実際に知っている人同士のコミュニティではなく、新しくmixiで知り合った人たちを求めるようになり、さらにmixi依存症とまでいえるくらいに過剰に人との関わり合いをmixiに求めるようになり、人間関係の混乱を作り出したりもするのです

この時期がまさに転換期です
日本人のネットに求めることはなにかという明確な答えがここにあるのです
「新しい物、新しい出会いがインターネットにはあるんじゃないか?」
そういう期待感を持ってみんながインターネットをやっていたんだということがはっきりしたわけで、内海でも外海でもそういう新しい出会いを求めた結果、小グループに固まって馴れ合い始め、それが広がらないというジレンマを抱えてしまっていたわけです

ここでTwitter登場!
最初はなんだべや?と思っていたTwitterですが、人と人との関わり合いの軽薄さ、勝手にフォローしてもOKみたいなノリが今までの辛いネットの人間関係からの開放感を伴って一気に広がります
ここで思い出していただきたいのが先ほどの結論です、つまり日本人というのは新しい物や出会いをネットに求めているのです
当初こそ「有名人からフォローもらった!」などという元来仕組まれた楽しみに興じる人たちもいたでしょうが、古来からある馴れ合い小グループシステムの打破を狙って一気に人が流入したわけです、それだけの広がりがTwitterのシステムであれば感じられるからこその大ブームではないでしょうか?

そしてFacebookの登場
Twitterで確かに人の広がりは持てたけど、煮詰めるには難しい、ではFacebookならいいんじゃないだろうか?と思いFacebookを始められた人も多いのかと思います
しかしFacebookとは思った以上に古風なシステムだと思うわけです、既存の知り合い同士であれば楽しむことができますが、新しい人と出会う道具ではありません
新しく出会った人同士が交流を深めることはできても、人と新しく出会う道具ではないようです
そこに失望してしまった人も多かったのではないでしょうか?
つまり初期のmixiなわけです
世界は匿名掲示板を経験しておりませんし、まったく見も知らぬ人との出会いも実は求めていないようなのです、でも日本人は閉塞感を感じ、そこから脱するためにネットを使いたいと思っている、その齟齬の代表的なシステムがFacebookと言ってしまっていいのではないでしょうか?

だから日本人が世界から流入してきたシステムを使う際に他の国の人々と違う使い方をするのです
そんな物の使い方を講義してもらうために私にお金を払ってまで学びたいと思うわけです
私の仕事とは、そういうツールや他の仕掛けなどを連動させて、今までにない出会いを提供するアイデアと技術を提供することなのです
圧倒的に経営者の人たちが今ネットに注目されております
確かにネットには夢も希望も未来も感じられるかもしれませんが、それがTwitterだとかFacebookだけやっていれば手に入るのか?と問われればNOです
しかしそれらもやっておかないと欲しいはずの夢も希望も未来も手に入らないという時代になってしまっているのも事実です
これからインターネットコミュニケーションはどうなっていくんでしょう?コミュニケーションの形が変われば当然営業のかけ方も広告の出し方もどんどんビジネス自体が変化していきます、いやもう変化しているんです

ちょっと宣伝くさくなってきましたw

ということで、ある時にはTwitterだとかFacebookだとかの個別論に陥りがちなネット論の根本を適当に語ってみました
好評ならもうちょっと続けてみたいと思います

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